ご購入された家具は木目や色目が2つと無いため、大切にご使用されていると思われますが、傷や汚れが付かないように十分注意していても、付いてしまう場合がございます。
傷や汚れは簡単には取れず、修繕の方法も分からないと思われます。
今回は、ご自宅でも出来る修繕方法について、説明いたします。
前提といたしまして、修繕はサンドペーパー(紙やすり)で研磨を行いますが、無垢板と突板で研磨する加減が有ります。
無垢板は天然木そのものですが、突板は数ミリの天然木を板に貼り付けた板のため、研磨し過ぎると、天然木部分が薄くなり無くなる場合が有りますので、注意が必要です。
引っかき・擦り傷
爪などによる引っかきや、物に当てて出来た擦り傷の修繕方法について明記します。
必要な用具
サンドペーパー(紙やすり) 320番 600番
メンテナンスオイル
手順
1.傷が入っている部分を、320番のサンドペーパーで研磨します。
研磨を行う前に布切れで軽く拭いて汚れやホコリを取り除きます。
研磨は力を入れ過ぎず木目に沿って軽目に5往復程行って下さい。
力を入れ過ぎて過剰に行うと、木目や色目が無くなる場合が有りますので、十分注意して下さい。
2.研磨を行ってホコリを取り除き、傷が無くなっているか確認します。
傷が残っている場合、無垢板は2~5回程、突板は2~3回程繰り返します。
繰り返しても傷が無くならない場合は凹みで傷が深く入っていますので、アイロンを使って膨らます必要
があります。手順については「凹み傷」を参照して下さい。
3.傷が無くなった場合は、表面のザラつきを無くすために、600番のサンドペーパーで研磨します。
研磨は手順2と同じように、ザラつきの無くなりを確認しながら無垢板は5回程、突板は3回程繰り返し
行って下さい。
4.仕上げとして、オイルを塗ります。
研磨を行う前に布切れで軽く拭いて汚れやホコリを取り除きます。
オイルを布切れに多めに染み込ませてから、木目に沿って付着します。
別の布切れで、木目に沿って拭き取ります。
オイルを乾かすために一晩は置いたままの状態にします。
凹み傷
倒れたり、物に当てて出来た凹み傷の修繕方法について明記します。
必要な用具
サンドペーパー(紙やすり) 320番 600番
メンテナンスオイル
布切れ(汚れが無く、乾いているもの)2~3枚
アイロン
1.凹み傷部分にアイロンを押し当てて、凹みを膨らませます。
アイロンは事前に電源を入れて温めて置きます。
布切れで傷部分辺りを軽く拭いて、汚れやホコリを取り除きます。
別の布切れ1枚を水に十分濡らして軽くしぼり、傷部分に広げて置きます。
アイロンを、布切れの上から押し付けるように5秒程当てます。
アイロンを当てる際は、布切れからはみ出ないように必ず注意して下さい。
2.アイロンを押し当てた後、凹み傷が膨らんで浮き上がっているか確認します。
凹みがまだ有る場合は、2~3回程繰り返します。
繰り返す際は布切れに水分が十分残っているか確認して下さい。
水分が無いとアイロンを押し当てた時に、木材に痕が付いてしまいます。
繰り返しアイロンを押し当てても凹みが膨らまない場合は、引取りによる修繕を行う必要が
有りますので、その際は当店にお問い合せ下さいませ。
3.凹み傷が膨らんで浮き上がった場合は、「引っかき・擦り傷」と同じようにオイル塗りをします。
変色(輪染み、付着)
天板上に、濡れたコップを置いて出来る輪染みや、汚れなどによる色付着の修繕方法について明記します。
必要な用具
サンドペーパー(紙やすり) 600番
メンテナンスオイル
布切れ(汚れが無く、乾いているもの)2~3枚
手順
1.変色している部分を、600番のサンドペーパーで研磨します。
研磨を行う前に布切れで軽く拭いて汚れやホコリを取り除きます。
研磨は力を入れ過ぎず木目に沿って軽目に5往復程行って下さい。
力を入れ過ぎて過剰に行うと、木目や色目が無くなる場合が有りますので、十分注意して下さい。
2.研磨を行ってホコリを取り除き、変色が無くなっているか確認します。
変色が残っている場合、無垢板は2~5回程、突板は2~3回程繰り返します。
繰り返しても変色が無くならない場合は引取りによる修繕を行う必要が有りますので、
その際は当店にお問い合せ下さいませ。
3.変色が無くなった場合は、「引っかき・擦り傷」と同じように、オイル塗りをします。
板ひび割れ、反り
板のひび割れや、反りが生じた場合は引取による修繕になりますので、その際は当店にお問い合せ下さいませ。
1.反りの修繕方法といたしましては、凹み傷と同じようにアイロンをかけるようにいたしますが、
反りが戻らない場合は、板の交換になります。
2.ひび割れの修繕方法といたしましては、ひびの隙間が小さい場合は木工専用の接着剤を
流し込んで固めてから、引っかき・擦り傷と同じ手順で同じ手順で研磨並びに、オイル塗り
をします。
ひびの隙間が大きい場合は隙間分の板を入れるか、場合によっては板の交換になります。
その他注意事項
1.オイルは当店のショップで販売している物をご使用下さい。
2.オイルを塗る場合は、換気を良くしてから行って下さい。
また、火気厳禁ですので必ず注意して下さい。
2.手順について不明点が有る場合は、当店にお問い合せ下さいませ。
不明なままで修繕を行いますと、何らかの不具合が発生する場合もございます。
不具合によっては当店での修繕が出来ない場合もございますので、ご無理せずにお問い合せ
下さいませ。